子供たちの審査会
いよいよ審査会が始まりますね。 毎回の事なんですが審査前の稽古では、子供たちにとって私は(鬼のように厳しい先生)に変貌します。(笑) とは言え、最近は子供たちも負けてません。(笑) 真剣な眼差しでしっかり付いて来て、時には私の方がタジタジになったりしています。(笑) 感心の毎日です。 保護者の皆様のご理解、ご協力もありきですし、本当に有難い事です。 よく審査前にこんな事を聞きます。 「今度の審査、自分は合格できる!と思う人、手を上げて!」 以前では、数名が自信タップリに手を上げてましたが、今では、誰一人手を上げる子は居ません。 勿論、先生にダメ出しされたからとか(そんな事はしませんが笑)、注意されたからとか?そんな理由ではありません。 (今の自分に納得できない。)自分からそう思っているようです。 指導員の中には、(たかが昇級審査でしょ。)とか、(合気道を続けてもらうために、昇級がモチベーションアップになる。)とか、正直な所、そんな事を平気で言われる方々も居ます。 ですので、簡単に上手くできるよう審査のハードルを下げてしまう。 とんでもない事なんですね。 私にとっては昇級審査だからこそ、難関続きの「大きな壁」であるべきだと思っています。 ですので、個人個人の状況を見定めてですが、少し難易度の高い動きも教えますし、時には合気道五段以上の、所謂、高段者が使う技も教えます。 「できなくて当たり前」と言われたらそうなのですが、難関に果敢に挑む事の大切さもそうですし、合気道の技の完成度なんぞ、しっかり続ければ後から付いて来ますので、今はとにかく、(今の自分に納得できない。)からの、(もっともっと上手くなりたい。)の繰り返しから、合気道の楽しさを自ら発見して欲しいと願っています。 昇級審査は、毎回恒例の習い事の行事にしてしまうのではなく、主役である子供たちにとっては、緊張と不安と期待の入り混じった一大行事ですので、人生において後々記憶に残る大切な1ページになるように、我々指導員は努めなければいけません。 自分の目の前に立ちはだかった大きな壁は、乗り越えれば、自分を守ってくれる頑丈な盾に、きっとなってくれます。